こんにちは。ロイヤル住建の岡田です。
家づくりで相見積もりを取られたお客様から、こんな相談をよくいただきます。「A社が一番安いんですけど、これって大丈夫でしょうか」と。
正直にお答えすると、その見積書を見ないと分かりません。安いこと自体が悪いわけではないからです。仕入れを工夫している会社もあれば、広告費をかけていない会社もある。安くて、きちんとしている会社はあります。
ただ、「なぜ安いのか」を説明できない安さには、少し気をつけていただきたいと思っています。今日は、見積書のどこを見ればいいのか。私たちが普段お伝えしていることを、そのまま書いてみます。
まず、「入っていないもの」を探してください
見積書を比べるとき、多くの方は金額と、書いてある項目をご覧になります。でも本当に見ていただきたいのは、書いていないもののほうです。
新築でよく抜けているのは、こういう項目です。地盤改良費。屋外の給排水引き込み。外構工事。照明、カーテン、エアコン。確認申請や検査にかかる費用。それに、登記や火災保険といった諸費用。
どれも、家を建てて住み始めるまでに必要になるものばかりです。見積に入っていなければ、あとから足すことになります。総額が数十万円安く見えても、抜けている項目を足したら逆転していた——ということは、実際に起こります。
ですから、金額を見比べる前に「この見積、どこまで含まれていますか」と聞いてみてください。答えにくそうにする会社があれば、そこが判断材料になります。
「土地を掘ってみないと分かりません」は、悪い説明ではない
新築では、着工してから分かることもあります。地盤が想像より弱かった、埋設物が出てきた、隣地との高低差の処理が必要だった。これは、ある程度は避けられません。
だから「調べてみないと分かりません」という説明そのものは、正直な話です。問題は、その先を伝えているかどうか。どこにリスクがありそうか、その場合いくらぐらい増えるのか、契約前に整理して話しているか。ここが分かれ目だと思っています。
調査が浅いまま安い金額だけを出して、着工してから追加が続く。これがいちばん、お客様を不安にさせます。
安さは、どこかにしわ寄せがいく
家づくりは、材料を運んで組み立てれば終わりではありません。現場を見て、職人と打ち合わせて、納まりを決めて、工程を調整する。この手間が品質をつくります。
見積が安すぎると、どこかを削らないと利益が残りません。削られるのは、たいてい見えない部分です。断熱材のグレードを落とす。現場を見に行く回数を減らす。工期を詰める。経験の浅い職人に任せる。
完成直後は、どの家もきれいに見えます。差が出るのは10年後、20年後です。見えなくなる部分ほど、丁寧にやらないといけない。50年この仕事をしてきて、そう思います。
引き渡しのあとのことまで考える
家は引き渡しがゴールではありません。設備の不具合、定期点検、保証の対応。住み始めてからのほうが、お付き合いは長くなります。
利益をぎりぎりまで削った会社は、アフターに人も時間も割けません。連絡がつきにくい、対応が遅い、そもそも会社がなくなっている。そうなると、困るのはお客様です。
金額と一緒に、こんなところも見ていただきたいと思います。担当者が工事の中身を分かっているか。見積の説明が分かりやすいか。追加が出る条件を先に話しているか。工事中の連絡先がはっきりしているか。完成後の点検や保証の体制があるか。
比べるのは「総額」ではなく「中身」
見積を並べるとき、総額だけを見ても正しく判断できません。見比べていただきたいのは、この5つです。
① 工事の範囲は同じか。② 設備や建材のグレードは同じか。③ 地盤改良・外構・諸費用は入っているか。④ 追加費用が出る条件は書いてあるか。⑤ 現場管理・保証・アフターまで含めて比べられているか。
この5つを揃えて比べると、金額の差の意味が見えてきます。同じ条件で比べたうえで安いなら、それは良い会社です。
安さより、納得して任せられるか
家づくりで大事なのは、契約したときの金額だけではありません。工事の中身をきちんと把握して、必要な費用を先に説明して、完成してからも責任を持ってくれる。そういう会社を選んでいただきたいと思っています。
見積書を見ても違いが分からない。金額の差が大きくて不安。そういうときは、遠慮なくご相談ください。他社さんの見積書を持ってきていただいてもかまいません。何が入っていて、何が入っていないのか。追加が出そうな箇所はどこか。分かる範囲で、正直にお話しします。
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