「多機能な家にしたいなぁ」
「パステルカラーを取り入れて、ちょっぴり可愛くオシャレにしてみるのもありかなぁ」
「インテリアにこだわった家にしたい」
などなど、注文住宅を建てる際にはどんどん夢が広がることでしょう。
建築を依頼する前から、自分なりに設計図を思い描いている方も多いのではないかと思います。
しかし、実際に注文住宅を建てるときは、建築業者と入念な打ち合わせをしつつ、ひとつひとつを細かく決めていく必要があります。
「打ち合わせって具体的に何をするの?」
「期間は長いの?」
といったような疑問を感じる方もいるでしょう。
そこで今回は、注文住宅を建てるうえで欠かせない打ち合わせの種類や内容、期間についてまとめてみました。
注文住宅の打ち合わせにおいて、特に重きが置かれるのは「着工前の打ち合わせ」です。
具体的には、以下の2点に関する打ち合わせが行われます。
最初に話し合うのは、「どのような家を建てたいのか」についてです。
思い描いている外観や間取り、必ず欲しい機能、建築期間、予算など、希望する条件を建築業者に細かく伝える必要があります。
このとき、どれだけ些細なことであっても遠慮なく伝えるようにしましょう。
ここで建築業者との間に認識のズレが生じてしまうと、結果的に外観や内装が自分好みのデザインでなくなる、生活するうえで不便な点がいくつも出てくる、といったことになりかねません。
自分が思い描く“理想の家”のイメージを伝えたら、次は具体的な間取り決めです。
敷地調査(注文住宅を建てる予定の敷地の状況や周辺環境、法的規則などの確認・調査)後、最適なプランを提出してもらったうえで、
・どこにどのような部屋を置くのか
・家具を設置するスペースをどれだけ確保するのか
・外装や内装に用いる資材を何にするか
といったことを話し合います。
もちろん、実際に図面にしてみた時点で気づいた点、改善したい点があれば、納得のいくまで質問するなり相談するなりしましょう。
これらの打ち合わせの回数および期間は、ケースバイケースなので一概には言えません。
10回未満の打ち合わせで済むこともあれば、半年以上の時間をかけてじっくり話し合うこともあります。
とはいえ、仮に期間が長くなっても焦る必要はありません。
これからの生活の拠点を作ろうとしているわけですから、納得のいくまでとことん話し合いましょう。
“理想の家”の間取りが完成し、工事が開始されたあとも数回の打ち合わせがあります。
その内容は、思い描いているとおりに建築できているか、計画通りに工事が進んでいるか、といった「立ち合い確認」がほとんどです。
コンセントの位置や壁紙のデザイン・色など、細かい点についてもここで確認していきます。
無事に建築が完了したら、最後の打ち合わせです。
ホームアドバイザー、工事担当者を含む3者で最終確認を行い、問題がなければアフターメンテナンスや設備の取り扱いなど、諸事項についての説明を受けます。
その後、支払いの手続きを済ませれば、晴れてすべての工程が終了となります。
以上、注文住宅を建てる際の打ち合わせについてご紹介しました。
注文住宅の購入は、人生においておそらく一二を争うほどに高価な買い物になるでしょう。
加えて、新居の完成度次第で、快適な暮らしを手に入れられるかどうかが決まります。
後悔することのないように、納得いくまで繰り返し話し合いましょう。
その際、注意しなければいけない点がいくつかあります。
たとえば、“理想の家”のイメージをあやふやにしないことが挙げられます。
鮮明なイメージがなければ、いくら腕利きの建築業者であっても住心地のいい家をつくるのは不可能です。
また、設備の種類や配置、資材などを決める際もうまく話がまとまらず、着工が遅れる可能性もあります。
どうしても譲れない、こだわりのポイントをはじめとする細かい点も含め、事前のプランニングを怠らないようにしましょう。
とはいえ、希望を押しつけすぎないようにするのも重要なポイントです。
「見た目にこだわるあまり、耐久性の低い資材を用いるほかなく、結果として頻繁に再塗装しなければいけなくなった」
「輸入した資材やパーツを使用したせいで、修理する際、部品を発注するだけでもかなりの時間がかかってしまった」
といったように、自分好みのオーダーを優先しすぎたせいで、後にトラブルを招くおそれがあります。
理想や願望を伝えることは大切ですが、専門家である建築業者の意見・提案もしっかり聞き、考慮に入れて吟味しましょう。
そのほか、
・予算の上限を細かく決めておく
・万が一の場合に備えて、業者の話した内容を記録としてメモしておく
といった点も、打ち合わせをする際の重要なポイントとして挙げられます。
これらのポイントを押さえつつ、建築業者と二人三脚で“理想の家”の完成を目指しましょう。