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注文住宅を建てる前に知っておきたい「固定資産税」について

2020.05.13

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注文住宅を建てるにあたり、忘れてはいけないのが「税金」です。
住宅ローンや工事請負の契約を結ぶ際に発生する「印紙税」をはじめ、建築費用や売買する際の手数料にかかる「消費税」、不動産を購入した際にお住まいの都道府県に納める「不動産所得税」などが必要です。
また、注文住宅を購入した後も、「固定資産税」や「都市計画税」といった税金が発生することがあります。
今回は、この数ある税金の中から「固定資産税」に着目してみました。

■固定資産税って何?

固定資産税は購入した建物や土地に対して発生する税金のこと。お住まいの市区町村の自治体に納めるものです。
毎年1月1日時点での建物・土地の所有者が課税対象になります。
登記申請を済ませると自動的に自治体に通知が届き、建物・土地の所有者として登録されるため、自ら納税に関する申告する必要はありません。
各自治体によって納付期限は異なりますが、毎年5月頃に支払うのが一般的です。

■税額はいくら?

固定資産税額は、「固定資産税評価額」によって決まります。
固定資産税評価額とは、不動産の価値を定めた「固定資産評価基準」に基づき、各市区町村が個別に決めた固定資産(住宅や土地)の評価額をいいます。
【住宅】請負工事金額の約50~60%
【土地】時価の約70%
以上が相場とされていますが、土地面積や立地条件、建物の構造などによって金額が上下する点に注意しましょう。
大まかな金額は各自治体のホームページで確認できますが、実際に建物や土地を目にする住宅メーカーの担当者さんに概算してもらうほうがより確実です。
そして、この固定資産税評価額に標準税率の1.4%を乗算したものが固定資産税額になります。

たとえば、
【建物の固定資産評価額】1,500万円
【土地の固定資産評価額】1,000万円
である場合の固定資産税額を計算してみましょう。
【建物の固定資産税額】1,500万円×1.4%=21万円
【土地の固定資産税額】1,000万円×1.4%=14万円
となり、合計で毎年35万円が課税されることになります。

「毎年毎年、そんな大金を支払うのは厳しい……」
と思われる方がほとんどだと思いますが、この点についてはご安心ください。
固定資産税は必ずしも一括で支払わなければいけないわけではありません。
年4回に分けて支払うことも可能です。
上の例に当てはめると、分割にすれば1回の支払い額が87,500円となります。

■見逃してはいけない減税措置

とはいえ、分割で支払うにしても少なくない負担であることには変わりません。
ただし、この固定資産税額は「減税措置」によって負担を軽減させることが可能です。
この制度は1997年に導入され、地域ごとに生じる格差を踏まえたうえでなるべく固定資産税額を均一にすることを目的としています。
自ら自治体に申請する必要はなく、減税措置の対象となる建物・土地であれば、あらかじめ減額した金額が通知されます。

①敷地面積200m2以内については、固定資産税評価額が1/6
②敷地面積200 m2を超える部分については、固定資産税評価額が1/3
という決まりが設けられている点に注意が必要です。
つまり、敷地面積が500 m2の場合、200 m2分は税額が1/6になりますが、残りの300 m2分は1/3の減税となります。

また建物が以下の条件を満たす場合は、建物の固定資産税評価額が3年間、1/2に減税されます。
①令和4年3月31日までに建築された新築住宅であること
②床面積が50 m2以上280 m2以下であること
※ただし、減税措置の対象となるのは床面積120 m2分までに限ります。これを超える部分の税額は軽減されません。

このことを踏まえたうえで再び上の例に当てはめ、減税後の固定資産税額を計算してみましょう。
敷地面積が200 m2以内であり、建物も規定の条件を満たしているとすると、
【建物の固定資産税額】21万円×1/2=10万5千円
【土地の固定資産税額】14万円×1/6=2万3千円
となり、合計で約13万円です。
減税前の35万円に比べると、大幅に負担を減らすことができます。

一見すると複雑な条件に見えるかもしれませんが、新築住宅であればほとんどが減税措置の対象となります。
とはいえ、上記の条件を満たしていないケースもあるので、住宅メーカーの担当者さんに減税措置を受けられるかどうかを確認しておきましょう。

■まとめ

いかがでしょうか。
固定資産税の計算方法、減税措置などについて簡単にまとめてみました。

注文住宅が完成したあとは、住宅ローンと一緒に固定資産税を支払っていかなければいけません。
工事にかかる料金はしっかり計算していたものの、あとから発生する税金を見逃していた……といったケースは多々あります。
夢のマイホーム作りで後悔してしまわないように、税金のこともしっかり踏まえたうえで計画的な資金繰りを心がけましょう。

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