完成した注文住宅に入居して、いざ実際に生活をスタートさせる段階で「暮らしにくい間取り」に気づいてしまう、そんなケースが少なくありません。
間取りを自由に決めることができる注文住宅だからこそ、理想の暮らしを営むために、失敗しないためのポイントをしっかり押さえておきましょう!
注文住宅の「間取りの失敗例」にはさまざまなものがありますが、特に多いのは「部屋の広さ」「部屋の配置」に関する失敗です。
【例1】
設計図を描いた段階では充分な広さがあると思われたキッチンが、実は狭くて動きにくかった。
【例2】
玄関からキッチンまで距離があるために、重い荷物を抱えて夕方の買い物から帰ったお母さんが大変。
【例3】
夜遅くに帰宅したお父さんがダイニングで夜食をとっているとき、トイレの排水音が聞こえてきて不快な気分になってしまう。
「キッチンをもっと広くしておけばよかった」
「トイレはリビング・ダイニングの横に設置すべきではなかった」
このような点に実際に生活し始めてから気づいたとしても、簡単に修正できるわけではありません。
間取りの失敗は、「事前に防ぐ」ということが大切です。
「キッチンが狭い」など、広さの失敗を事前に防ぐには、家具・家電も含めて間取りを考えることが大切です。
実際、「冷蔵庫や食器棚を買ってキッチンに入れてみたら人ひとり立つのがやっと」というケースは少なくありません。
キッチンに限らず、寝室やリビング、書斎や子供部屋でも同様の問題が起こります。
これを防ぐには、完成した家の中に置く家具・家電をあらかじめ決めておいて、可能であればサイズを測り、縮尺を計算して設計図に描き込むのが有効です。
家具・家電を描き込んでいなかったときは広すぎるほどに思われた各部屋が、実はそうでもないということに気づくでしょう。
部屋の配置に関する失敗を防ぐには、事前に「暮らしの場面」を想定することが大切です。
たとえば平日の朝、お父さんや子供たちは、お母さんがキッチンで作った朝食をダイニングで食べ、リビングで身支度を整えてから玄関に向かいます。
また夕方、お母さんは重い荷物を抱えて買い物から帰り、玄関からキッチンに移動して野菜を冷蔵庫に入れたり調味料を仕舞ったりします。
そして夜、家族が揃ったところで料理がキッチンからダイニングへと運ばれ、家族団らんの時間となります。
このような暮らしの場面を想像してみると、「キッチン」「玄関」「リビング・ダイニング」がそれぞれ移動しやすい位置にあると便利ということがわかります。
いかがでしょうか。
以上、間取りの失敗を防ぐために気をつけたいポイントについて、簡単にまとめてみました。
より良い新生活のスタートを切るために、ぜひ心がけていただければと思います。