実際に注文住宅を建てた経験者の皆さんにお話を伺い、まとめてみました。
特に、家族が出入りする玄関、くつろぎの時間を過ごすリビング、そして生活に欠かせない水回りといった重要なパーツにおける「やってよかったこと」について見てみましょう。
「仕事の関係で帰宅が遅くなりがちなので、玄関の照明は人感センサー付きのものにしました。
人を感知すると明かりがつく仕組みなので、電気代の節約になります。
家に帰って来たとき、暗い中でスイッチを手探りしなくてすむのも便利だと思います。
ちなみに、わが家につけたのは明暗センサーも搭載されているやつで、昼間の明るいうちは玄関を出入りしても照明がつくことはありません。
そういうところも気に入っています」
「うちのリビングの天井には、室内物干しユニットを取りつけています。
リモコンで操作して、高さを自由に変えることができる室内干し用の物干し竿です。
ベランダにも物干し場があるんですが、梅雨の時期はなかなか使えないし、最近は夏場に急な豪雨に見舞われることも増えました。
うちは家族の人数が多いので、一度にたくさん洗濯します。
急な雨でそれが無駄になるともったいないですし、何より私が面倒です。
そういうわけで、物干しユニットを取りつけました。
夫は家を建てる前、『ホントにそんなの必要なのか?』と言っていましたが、住み始めた1年目の夏がまさしく記録的な長雨で、すごく役立ってくれました。
夫は『おそれいりました』と言ってくれました(笑)」
「わが家の家族構成は、私と夫、子供が1人、そして夫の両親の5人です。
義父も義母も高齢で足腰が弱いので、家を建てるときは工務店の方のアドバイスを参考にして階段に手すりをつけたり、ドアを引き戸にしたり、暮らしやすいようにいろいろ工夫しました。
脱衣所に専用のエアコンを取りつけたのも、そのひとつです。
うちの地域は秋から冬にかけて夜の冷え込みが厳しいのですが、そういう環境ではお年寄りがお風呂に入るときに『ヒートショック現象』を起こしやすいと言われました。
暖かいリビングから寒い脱衣所に移動して、お風呂で熱いお湯につかると、短い時間で寒暖差が激しくなって血圧が急に上がったり下がったりして危険なんだそうです。
そこで、寒暖差を縮めるためにエアコンを取りつけました。
夫の両親はもちろんですが、私たちも脱衣所で寒い思いをしなくてすむので重宝しています」
「僕の家は2階建てですが、1階と2階にそれぞれトイレを作りました。
僕は1階にひとつあればいいと思っていたんですが、妻が『絶対に2つ必要!』と言い張るので、じゃあわかりました、作りましょうと。
結果的に、妻が正しかったです。
家の間取りは、1階がキッチンとリビング、お風呂。2階が僕たちの寝室と子供部屋なんですが、夜トイレに行くときは断然、2階のトイレが便利なんです。
あと、うちには子供が3人いるんですが、朝はトイレが2つあるおかげでみんなスムーズに準備できます。
あのとき、妻の言うことを聞いておいてよかった!と心から思っています」